テストフライトで取得したログが結構な量たまってきたので、詳しい解析にかけてみるつもりです。
具体的には安定微係数の推定を行う予定ですが、初期値・参照値として安定微係数の値が必要になるので、XFLR5を使って求めてみました。
XFLRに機体モデルを入力し、Polars -> Define Stability Analysisで設定を行い解析すると、XFLR5.log等に縦・横の有次元・無次元安定微係数が出力されます。
エレベータ入力\delta_eに対する安定微係数は計算できましたが、エルロン入力\delta_a、ラダー入力\delta_rに対する安定微係数をどうやって計算するのかはよくわかりませんでした。
何か設定項目があるのかもしれません。
計算には機体の慣性モーメント・慣性乗積が必要になります。
これらの値は3次元CAD等を使って求めるのが正攻法なんでしょうが、とりあえず大体の値をつかむために、F-tecの設計計算書にあった値を使いました。
(余談ですが、この設計計算書にある安定微係数の推定プログラムでは、主翼・水平尾翼・垂直尾翼の揚力傾斜にDAE11のものを使っているので、安定微係数には多少の誤差があると思います)
安定微係数の推定には簡易推算公式がよく使われます。
XFLRの出力が妥当なものかどうか、簡易推算公式によるものと比較した結果が以下の表です。
符号・値ともよい一致を示しています。
XFLRが出力する有次元安定微係数の定義は航空機力学入門にあるものとは違うようなので、比較する際には機体重量・慣性モーメント等での規格化が必要です。
また、無次元では迎え角\alphaについての微係数だったものが、有次元では下方向速度\omegaについての微係数になっていたりする点にも注意が必要です。
飛行機設計入門2には、人力飛行機の運動の解析・安定微係数の例が載っています。
この本の安定微係数はいわゆるprimed derivativeであったりするので、こちらの値と比べる場合にも多少の換算が必要になると思います。
ここで得た値を初期値として使い、Filter Error Methodでフライトログから安定微係数を推定してみるつもりです。
具体的には安定微係数の推定を行う予定ですが、初期値・参照値として安定微係数の値が必要になるので、XFLR5を使って求めてみました。
XFLRに機体モデルを入力し、Polars -> Define Stability Analysisで設定を行い解析すると、XFLR5.log等に縦・横の有次元・無次元安定微係数が出力されます。
XFLRで計算した安定微係数 |
何か設定項目があるのかもしれません。
計算には機体の慣性モーメント・慣性乗積が必要になります。
これらの値は3次元CAD等を使って求めるのが正攻法なんでしょうが、とりあえず大体の値をつかむために、F-tecの設計計算書にあった値を使いました。
(余談ですが、この設計計算書にある安定微係数の推定プログラムでは、主翼・水平尾翼・垂直尾翼の揚力傾斜にDAE11のものを使っているので、安定微係数には多少の誤差があると思います)
安定微係数の推定には簡易推算公式がよく使われます。
XFLRの出力が妥当なものかどうか、簡易推算公式によるものと比較した結果が以下の表です。
簡易推算公式 | XFLR | |
C_xu | -0.0920 | -0.0252 |
C_zu | 0(仮定) | -0.000831 |
C_mu | 0(仮定) | 0.0239 |
C_xa | 0.883 | 0.917 |
C_za | -6.19 | -6.02 |
C_ma | -1.6 | -2.76 |
C_zq | -4.98 | -1.13 |
C_mq | -32.4 | -31.1 |
C_zde | -0.383 | -0.362 |
C_mde | -2.49 | -2.28 |
符号・値ともよい一致を示しています。
XFLRが出力する有次元安定微係数の定義は航空機力学入門にあるものとは違うようなので、比較する際には機体重量・慣性モーメント等での規格化が必要です。
また、無次元では迎え角\alphaについての微係数だったものが、有次元では下方向速度\omegaについての微係数になっていたりする点にも注意が必要です。
飛行機設計入門2には、人力飛行機の運動の解析・安定微係数の例が載っています。
この本の安定微係数はいわゆるprimed derivativeであったりするので、こちらの値と比べる場合にも多少の換算が必要になると思います。
ここで得た値を初期値として使い、Filter Error Methodでフライトログから安定微係数を推定してみるつもりです。
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