GPSによる閏秒の観測

2012/07/01

GPS 運用

1秒長い2012年7月1日」をGPSで観測してみました。

GPSの航法メッセージの第18フレーム・サブフレーム4にはUTCとGPS時刻の差などを表す補正パラメータがあります。
このパラメータが正しく解釈されていれば、UTCが59秒、60秒、00秒と変化する様子が見られるはずです。
何年かに1度しかない閏秒挿入なので、モジュールから出てくるGPS時刻・UTC・Leap Secondsがどのようになっているのか0.2秒刻みで観測してみました。
結果は下の図の通りです。

GPS Time of Week = 14.4s
Leap Secondsが挿入直前
GPS Time of Week = 14.6s
Leap Secondsが16秒に
内部計算の影響(?)でUTCが58秒に
GPS Time of Week = 14.8s
GPS Time of Week = 15.0s
UTCが60秒に
ここからが閏秒
GPS Time of Week = 15.2s
GPS Time of Week = 15.4s
GPS Time of Week = 15.6s
内部計算の影響(?)でUTCが59秒に
GPS Time of Week = 15.8s
ここまで閏秒
GPS Time of Week = 16.0s
UTCが00秒に
ここからは通常の時刻出力
モジュール内部でどのような計算が行ってUTCを計算しているかはわかりませんが、米国沿岸警備隊ナビゲーションセンターの資料にある計算式に従っているのではないかと思います。
GPSモジュールによっては閏秒付近で異常な時刻出力をするものもあるようですが、u-blox LEA-6Tでは(UTCが一時的に巻き戻って見えることがあるものの)正しく処理できているようです。