タカチ プロテクティブベントのテスト

2014/12/23

センサ 運用

5ヶ月ほど前の話になりますが、鳥人間コンテスト用に防水容器内に入れた計器で気圧高度計が使えるかどうかのテストを行いました。
防水容器内に気圧センサを入れた場合、防水性を保ちつつ容器内外の気圧を同じにしないといけませんが、タカチ電機工業取り扱いのプロテクティブベントというフィルタを使うとこれが実現できるようです。

実験はインターステラテクノロジズ社で簡易真空チャンバと真空ポンプをお借りして行いました。
テストに使った簡易真空チャンバと真空ポンプ。密閉容器のふたを解放したもの、プロテクティブベントを取り付けたものの2つを入れて実験を行った
減圧しながら測定した圧力の時間変化は以下のようになります。
簡易真空チャンバを減圧しながら測定した圧力。時刻はGPSを用いて同期してある
プロテクティブベントをつけた側に最大300 ms程度の応答遅れはありますが、時間変化はほぼ一致するという結果が得られました。

鳥人間コンテストではこのフィルタを取り付けた計器で測定を行いましたが、計器一式を主翼の中に入れたためか、残念ながら得られた気圧高度は飛行高度に対応しないものでした。
しかし、データに時間的な遅れは見られなかったので、プロテクティブベントを取り付けた効果はあったのではないかと考えています。

次回の運用がいつになるかはわかりませんが、やむを得ず気圧センサを防水容器内に閉じ込めなくてはないらない際には積極的にプロテクティブベントを使っていきたいと思います。